更新年月日・2017年12月15日




社会との積極的なつながりが築く共生社会

師走に入り寒さが一段と厳しくなりました。黄色に染まった葉が日に日に落ちる校庭の銀杏の木の姿からも、本格的な冬支度が始まったことを感じる今日この頃です。

広々とした瀬谷養護学校の敷地には、様々な種類の植物が生え育っていますが、中でも実にアーティスティックに整えられたカイヅカイブキや金木犀に目を引かれます。これらの管理や手入れは、本校の技能技員の方々によって行われていますが、その類まれな技術を生み出すコツについて尋ねると、「まず頭でイメージし、あとは感覚勝負」と実にシンプルなものでした。もしライトアップすることができたらクリスマスに向かいちょっとした観光スポットになるのではないでしょうか。学校にお越しの際は、是非、瀬谷の"シザーハンズ"とも言うべき「匠の技によるアートの世界」を御堪能ください。

さて、11月末にPTA主催による進路講演会が行われ、約50名の保護者の方が参加されました。今年度は行政書士の渡部伸先生を講師としてお招きし、"障害のある子の家族が知っておきたい「親なきあと」〜「親あるあいだ」の準備〜"というテーマで、親なきあとの課題や社会制度やしくみ、また将来子どもが困らないための準備等々について御講演をいただきました。知的障害のあるお子さまをお持ちの渡部先生御自身の実体験や事例を交えたお話は、とてもわかりやすく大変参考になりました。特にその中で、印象に残ったことが三つあります。まず一点目は、障害者総合支援法にも明確に記されているように、障害者を取り巻く法律や制度はどんどん整備されているが、自分たちの活躍でもっと良い制度に変えることもできるということです。今後も基本的人権を尊重し合いながら共に暮らす共生社会の実現に向け、率先して取り組んでいきたいと強く感じました。二点目は、世の中のしくみや制度を正しく知ることです。「成年後見制度」や「信託制度」などを有効活用するためには、まずしっかりとした基礎知識を得ることが何よりも大切だということを再認識しました。そして三点目は、「いつ子どものために準備を始めるか」ということです。私事ですが、先日82歳になる母親が入浴中に急逝しました。当然「遺言」はありませんでしたから、あまりにも急なことで、種々の手続きに大変手間取りました。この自らの体験からも、まだまだ先のことと過信しないで、元気なうちに最低限の準備は進めておかなければいけないと実感しました。講演会の締めくくりに「子どものために親が社会と積極的につながることが大切」と語っておられた渡部先生の言葉がとても心に残りました。明日はいよいよ交流フェスティバルが開催されます。地域社会と子ども・親・学校がつながる大切な行事です。「地域のなかま 地域のきずな」のテーマのもと、共生社会の実現に向け、参加されるすべての人にとって実りある一日であってほしいと願っております。

                                         (副校長 石倉 隆之)



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